よく2週間や1ヶ月の短期間で10kg以上痩せようとするダイエットがありますが、あれ人間の体の構造上無理があります。
元が100kg以上あるなどそういった人なら痩せる可能性がありますが標準体重に近い人では無理です。
2週間、1ヶ月で10kg痩せるダイエットが失敗するのには理由があります。
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ダイエット・体重の減らし方の基本
2009年の少し古いデータになりますが厚生労働省の公表した成人男性・女性の1日の消費カロリーは以下になります。(基礎代謝+身体活動レベルを加味したもの)
厚生労働省発表のエネルギーの食事摂取基準によると、健康な成人(プロスポーツ選手などではない身体活動レベル2(=普通))の推定エネルギー必要量は
男性が2650kcal、女性が2000kcalです。
なので一日の摂取カロリーをこれ以下にすれば徐々に痩せていきます。
※プロスポーツ選手の場合上記にプラス700~900kcal上乗せされる
そして脂肪1kg燃焼には約7000kcal必要とされています。
なので1食700kcalと考えて1日1食抜いた場合
10日で1kg、30日で3kg、90日で9kg
2食抜くなら
10日で2kg、30日で6kg、90日で18kg
体重を減らせる計算です。
この時点で1ヶ月で10kg痩せるのにかなり無理があることが分かります。まして1週間とか2週間では無理です。
人間の身体の構造上、1k月に5kg以上体重を減らすのはメカニズム的に難しいのです。
一日にの摂取カロリーを0kcalに近づければもっと体重が減らせそうですが、やってみたら分かります。
空腹、ストレス、イライラ、体調不良で日常生活ができなくなります。一日中寝てる人ならともかく学生や社会人で生活がある人には無理です。
また動いたり運動する気力、体力がなくなるので行動が億劫になり消費エネルギー側も減ってしまい、かえって体重の減りが悪くなります。
合わせて筋肉量も減るので基礎代謝も下がり悪循環です。
ダイエットの停滞期(体重が落ちなくなる現象)が発生する理由
また先に説明した体重の推移、それは平常時の話しです。
人間の身体を食事制限で短期間で体重を減らすと防衛反応が起こり、体重の減りが鈍くなります。
これは原始人の食料が少なかった時期から飢餓に対する機能があって、摂取カロリーが少ない時は消費カロリーを減らすように人間の身体ができているのです。
なので先の
10日で1kg、30日で3kg、90日で9kg
はあくまで理論値。実際は10日たったあたりで体重の減少は明らかに鈍ります。
食事制限系のダイエットやったことある人は最初は体重が減るのに、ある時を堺に急に体重が落ちなくなった経験はありませんか?キツイ空腹に耐え続けているのになぜか体重が変わらない。
その原因がこれです。
短期間で急激に体重を減らすダイエットで10kg以上体重を減らすのは生命維持機能との戦いになってダイエット効率を悪化させます。
短期間のダイエットはリバウンドしやすい
先の生命維持機能の話しで人間にはもう1つ飢餓に対する機能が備わっています。
それは飢餓時に食べ物を食べると平常時より多くのカロリーが身体に吸収されることです。
飢餓時は基本摂取カロリーが極端に少なくなっています。なので消費カロリーを減らすのと同時に食べ物から最大限に摂取カロリーを吸収する仕組み。
実は平常時の人間の体は食べた量だけ吸収できるわけではなく、上限があります。そのリミッターが外れた状態。
いわゆるダイエット後に前と同じ食べ物を食べてもやたらリバウンドするのはこれが原因の1つです。
過食したならまだしも同量でも太りやすくなるのです。
これを回避するには飢餓の状態で消費カロリーを減らしている状態を継続することです。そうすると身体が「この状態が普通なのだ」と認識して吸収量が戻ります。
ただそんなもの目には見えないし、空腹感半端ないし、その間タンパク質をガンガン分解してエネルギーに変える過程で筋肉量は落ちるし結局ダイエット効率は落ちます。
ダイエットを成功させるには食事と運動のバランスが大事
1ヶ月とか2週間のダイエットはリスクがあると認識して下さい。不可能では無いけど大抵ブチ切れてやめてリバウンドします。
正しいダイエットについては以下を参考にしてみてください。
◆ダイエットの期間、体重維持期間について
ダイエット後のリバウンド期間の対処法。体重維持期間=食欲調整が必要
◆ダイエット中の食事について
ダイエットでリバウンドしない食事と戻し方、反動で過食しないための対策
◆ダイエットでリバウンドする原因について
ダイエットでリバウンドする・繰り返す原因。無理な食事制限はNG
◆リバウンド無しでダイエットする方法について
リバウンドしないダイエット方法・痩せ方。リバウンドせずダイエット成功させるコツ