いのっち(inopon4372)です!
3級、それはやればやるほど上達していった最初の時期。そんな中ピタリと止まる人の多いグレード、ある意味壁の級ではないでしょうか。
僕も3級を初めて登れるまでは1年以上かかり、一度課題変更で登れた3級がなくなりました。結局再度3級を登れたのはその半年後でした。(一時期3級から5級に転落した)
というか、一度登れなくなったものがつい先日落とせるようになりました!
登れなかった時期は、
「単にひとつグレードが上がっただけのはずなのに登れる気がしない・・
でも登れてる人はカッコいいし、やっぱり登りたい!」
そんな気持ちでいっぱいでした。
3級からは急に難しくなるイメージがありますが、その突破ポイントをお伝えしたいと思います。
なぜ3級は難しいのか?
そもそもなぜ3級の課題は難しいのでしょうか。
ポイントは2つあります。
・身体能力の向上のピーク
→ボルダリングを始めたころはただ登っているだけで全身の必要な筋肉がつきます。が3級に必要な力は意図してトレーニングしないとつきにくいです。
特に腹筋など登っているだけでは鍛えにくい筋肉が必要になったり、ルーフだけ大好き。垂直だけ大好きなど特定の課題の頻度が高いためそれだけが得意となり、他の種類のホールドが苦手になる。
・求められるスキルの基準が高い
→それまではムーブはダイアゴナルができればOK,保持はガバホールドが多いので触れればつかめる課題が多かったものがカチやスローパーなど持ちにくいものに。
そしてムーブ、保持力、体幹など複数のスキルが体感としてバランスよく求められる。
つまり、ボルダリングは複数のスキルをバランスよく習得してできる課題があり、その課題が3級に多いからです。
その結果、
- 指が痛く、つかんでいられない
- 体重を支えられない
- 上記の理由により保持できなく、結果的にキープで手一杯でそもそもムーブに移ることができない
- ポトッと落ちて周りの人の視線に「いや、ホントはこんなはずじゃないんだ!」という羞恥心がこみ上げる・・
ということが起きます。(僕のことです(;・∀・))
3級を落とすコツ、上達のためのトレーニング方法
ポイントは3つあります。
1.保持力
2.体幹
3.ムーブ
順に見ていきましょう。
1.保持力
もっともわかりやすいポイントだと思います。
ボルダリングでホールドを保持できなければそもそもムーブに移れないですね。
3級で求められる保持力はガバだけでなく、カチ、ピンチ、スローパー、または強傾斜の浅いガバなど持ちにくいものです。
トレーニング方法
【ジムでできる】
一つの課題で次のホールドをとる瞬間まで手を動かしたらその体勢で5秒待つ、その後とる。
そして次のホールドも同様にとる瞬間に5秒待つ、これを繰り返します。
実際やってみると初級の課題でも腕にきます!
このトレーニングは残す方の手の保持力が鍛えられると同時に、残し方も上達するので振られた際、はがされにくくなるというメリットもあります。
【自宅でもできる】
何かにぶら下がって限界まで耐えることで鍛えられます、が公園の鉄棒などだと握りこんでしまい腕の力を鍛えるのは難しいです。
そのため自宅でも保持力を鍛えられる道具として、メトリウスのロックリングスなどがあります。
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2.体幹
体幹はルーフの深いフットホールドを踏む時とそこから次の遠いホールドを取るときに必要になります。
腕だけでとろうとすると、保持はできても次のホールドを取るときにはがされる→落ちるになりやすいです。
個人的に「体幹」という言葉はわかっていてもじゃあ実際どうしたら体幹を維持できるのか?ということがまったくわからなかったです 笑
経験上、体幹は「腹筋に力を入れて腰を上げ重心をキープすること」だと感じています。
つまり「腹筋を使って上半身と下半身のパワーを連動させる」のが体幹です。
そのため体幹を上げる=腹筋を鍛えるのが効率的です。
トレーニング方法
【ジムでできる】
スラブなど足をメインに使う課題、もしくはルーフの深いフットホールドなど足を使わざる得ない課題をやる。
【自宅でもできる】
腹筋を鍛える。
オススメは腹筋ローラーです。
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腹筋ローラーは腹筋だけでなく、肩、腕、背中など広範囲に鍛えられて一石二鳥です。
3.ムーブ
ムーブは少し難しいです。なぜならムーブの数の多さと人によって課題で求められるムーブが違うからです。
背は低いけれど、柔軟性に優れる女性と背は高いけれどパワーで押しきれる男性ではやはり違いはあり、このムーブを習得すれば〜とかが伝えにくいです。
僕が意識しているのは、「力の向き」です。
実際の課題を例に説明します。
上は秋葉原B-PUMPにある3級の課題で、真ん中の線から下の部分は約120°の強傾斜となっています。
左下から初めて右上の青丸のホールドを取りに行きます。
・・・えっ?そんなことより絵が汚いですって?
心の目で見ていただければと思います(; ・`д・´)
(絵心なくてすいません!)
左下から始めると、途中上の図のようになります。
左手と右手でホールドを取り、左足は左下のホールドにかけていて、右足は壁に当てている状態です。
で、この両手のホールドは上にも横にも下向きにも持てるホールドです。
次のホールドを取るためにはデットポイント気味に左で取る必要があります。
(足が残るのでランジではないですね、修正しました)
この時、デットポイントで飛ぶために下向きに持って力を入れたくなるのですが、このあと左手を出すと足の位置が悪いため想定より手が出ず青丸のホールドを掴む前に壁から引き離されてしまいます。
では両手のホールドを抱え込むように左手のホールドは内から右に力を、
右手のホールドは内側から左に力を入れて持つとどうなるでしょう?
力の中心がちょうど両手の真ん中にあるのが感覚としてわかります。
この両手で真ん中に向かって力を入れている状態で左手を上に持って行くと、外れた左手はそのまま右にスライドします。
この時身体も右から左に拗じられ、結果自然な動作で左手が青のホールドまで届きます。
このように無理に手を出すのでなく、力の向き、中心がどこにあるかを意識するだけで今までできなかった課題が一瞬でできたりします。
単に筋力不足の場合もありますが、ムーブ一つで格段に課題がラクになる場合も多いです。
トレーニング方法
【ジムでできる】
課題を登る前オブザベーションを意識する。特にホールドの向きで掴んだ時にどの方向に力を入れて、身体の向きをどちらに傾ければラクなのか。
それを意識して登ることでムーブの上達は早くなります。
【自宅でもできる】
ムーブに関してはとにかくジムに行って登った回数です。身体に染み込ませるイメージ。
まとめ
3級を登るポイントは
- 保持力
→メトリウスのロックリングスでトレーニング - 体幹
→腹筋ローラーでトレーニング - ムーブ
→ジムでいろんな課題を登りまくる
です。そしてこの3つをバランスよく身につけることが上達のコツです。
もしくはどれか1つが圧倒的に高くても登れると思います。(ジムによくいる「保持力オバケ」の人とか)
ただその先のグレードで結局必要なスキルになるので、弱点をつぶしていく様なトレーニングが上達の近道です。
実際僕も一時期ルーフ、強傾斜ばっかやっていたらその課題は落とせても垂直、スラブの課題は苦手になっていました。
理由は単純で、ルーフや強傾斜はガバホールドが多くて、垂直、スラブはカチ、スローパーなどのホールドが多く保持できなかったからです。
今回のシェアが3級突破のポイントになればと思います!
3級突破して、1級まで一気に落としましょう!
またジムで登った後は、トレーニングの効果を半減させないために休養とたんぱく質などの栄養もしっかりとりたいですね。